食文化

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ガリシア地方では、文化、芸術、伝統が一体となって、その食文化の土台を作っています。料理は、バラエティーに富んでおり、レシピも伝統料理が基本となりながら、日々、新しい料理も生み出されています。一皿の量の多さもこの土地の特徴で、ガリシアが、スペインの中でもとても豊かな食生活を営んでいることがうかがえます。食材は、海と山に囲まれていることから、魚介類、肉類、野菜、ワイン、リキュールなどは豊富で、あらゆる食材に恵まれています。ガリシア料理の特徴は、これらの豊富な素材の味を生かすために、できるだけシンプルな味付けと料理法になっています。数多くの料理の中で、どの料理が一番ガリシア料理らしいかと言えば、全てと言えるでしょう。それだけ、各料理の存在は、この土地の伝統が生んだ貴重な財産と言えます。

数ある料理の中で、例えば冬の典型的な料理をあげるとしたら、「ラコン・コン・グレロス」という蕪の葉と塩漬けにした豚の煮込みや、「コシード」と呼ばれるいろいろな種類の肉と野菜の素朴な煮込み料理でしょう。それ以外の料理は、ほとんどが一年中を通して楽しむことができます。スペイン語で「プルポ」と呼ばれるタコは、ガリシアで最も人気のある食材の一つで、特に「プルポ・ア・ラ・ガジェガ」(タコのガリシア風)と呼ばれる料理が有名です。少し柔らかめに茹でたタコを熱いうちにオリーブオイルとパプリカと塩で味付けしたもので、パンにそのオイルをつけたりしてソースも食べます。また、エンパナーダは、中に肉や魚介類などが詰まったパイで、これ一品で立派な料理になります。中身の味の違いをいろいろと試してみて下さい。

魚介類は、カンタブリア海と大西洋の両方から捕れるので、種類が豊富で、日本であまり見られない魚や貝類などもあります。カニ、ロブスター、ホタテカイ、カキなどは、それぞれ、またいろいろな種類があり、ペルセベス(日本では亀の手)は、ガリシアの特産品の1つですが、波の荒い場所の岩に付いたものを捕るので危険が伴うことから、スペインでは最も高級な貝類の1つでもあります。

また、「ピミエント・デ・パドロン」と言えば、日本でいう「ししとう」ですが、紀元1世紀に聖ヤコブがエルサレムで殉教した後に、その遺骸がはるばる船で運ばれて辿り着いた、という伝説に出てくる場所がイリア・フラビア(当アカデミアの名前の由来でもある)で、現在のパドロンという町です。ここで採れるししとうはとても品質が良いので有名で、オリーブオイルでよく炒めて塩をかけて食べます。チーズも数多くの種類が作られており、アルスーア、サン・シモン、セブレイロなどの産地が有名です。その他、ワインもいろいろな銘柄があり、特にアルバリーニョという種類の白ワインは世界的にも評価が高く、リベイロ、バルデオラス、アマンディなどが知られています。これらのワインを楽しみながら、ガリシア料理を堪能して下さい。

これらの料理を楽しんだ後は、「ケイマーダ」と呼ばれるガリシアの伝統的な飲み物や、「アグアルディエンテ」と呼ばれる蒸留酒などを試して下さい。ケイマーダは、蒸留酒にコーヒーの豆や果物を入れ、火をつけてアルコールを発散させたものですが、ガリシア地方に伝わる神秘的な儀式の1つで、キリスト教以前の土着文化の名残りを思わせます。